同時申し込みは戦略次第で成功する
フリーランスは収入が不安定になりやすく、クレジットカード審査で会社員より不利と言われがちです。そのため、複数のカードを同時に申し込むことで「どれか1枚は通したい」と考える人は少なくありません。
しかし、同時申し込みはメリットもあればリスクもあります。
特にフリーランスの場合、申し込み方を間違えると すべて落ちる、信用情報に傷がつく、次の審査も通りにくくなる などの問題が起こります。
この記事では、フリーランスが「複数カードを同時申し込みしても不利にならないためのやり方」を、審査の仕組みと実務的な注意点に基づいて詳細に解説します。
同時申し込みで起こるもっとも大きな問題
複数同時申し込みで最大のリスクは **「申込ブラック状態」になること」です。
申込ブラックとは?
短期間に複数のカード申込みをすると、
信用情報に「短期間に複数の申込みがある」という記録が残り、
カード会社が「お金に困っているのでは?」と判断する状態のこと。
カード会社の内部基準では、
短期間で複数枚を申し込む人は返済能力に不安があると見なされます。
なぜ同時申し込みは審査に不利なのか?
フリーランスが同時申し込みで不利になる理由は、審査ロジックに基づいています。
理由①:信用情報に短期間で複数記録される
申込みをした瞬間、信用情報機関(CICなど)に
- 申込日
- 申込会社
- 個人情報の照会
が記録されます。
カード会社は申込履歴を必ずチェックするため、
「同じ日に2枚以上申込」があると警戒されます。
理由②:収入不安定のフリーランスほど審査が慎重になる
カード会社は、
「安定収入の会社員」より「収入変動のあるフリーランス」の申込みを慎重に評価します。
そのため、
申込履歴が多い = リスクの高い申込者
と判断される可能性があります。
理由③:利用枠の総量規制を判断しづらい
カード会社は、それぞれのカードで
- 利用限度額の範囲
- 他社の借入状況
- 年収に対する総枠
を考慮しながら審査します。
同時申込だと、複数社の審査が並行して進むため、
「他社がいくら枠を出すのか」が不明な状態になります。
結果として「枠の重複」を防ぐため、審査が厳しくなるのです。
フリーランスが同時申し込みをしても良いケース
同時申し込みが完全にNGというわけではありません。
むしろ、下記の条件に当てはまる場合は通りやすくなります。
ケース①:信用情報が完全に綺麗(遅延ゼロ・残高少ない)
過去に遅延がない
利用率が30〜50%以内
申込履歴が半年間ゼロ
この場合、2枚同時申込み程度なら通る可能性があります。
ケース②:収入が安定しているフリーランス
- 毎月平均して同じ売上がある
- 契約が継続している
- 銀行口座の入金が安定している
カード会社は「継続性が評価できる人」を高く評価します。
ケース③:申込むカードの審査難易度が低い
審査が柔軟なカードを組み合わせる場合は、
同時申し込みでも比較的通りやすくなります。
例:楽天カード+PayPayカード
フリーランスが同時申し込みで失敗しやすいパターン
逆に同時申し込みがほぼ確実に不利になるケースもあります。
パターン①:直近3ヶ月に申込履歴がある
申込履歴は6ヶ月間記録されます。
短期間に複数回申込むとすべて落ちる可能性が高くなります。
パターン②:利用枠を使いすぎている
クレジットカードの利用率が
- 70%超
- 90〜100%(ほぼ上限)
だと審査が極めて不利になります。
同時申し込みは避けるべきです。
パターン③:収入が変動しすぎている
フリーランスは、
年収の平均値では問題なくても、
毎月の収入の差が激しいとカード会社からはリスクと判断されます。
この場合、申込間隔を空けた方が有利です。
パターン④:無収入期間がある
収入が途切れた期間があると、
「支払能力が不安定」と評価されやすいです。
この場合も同時申し込みは避けた方が安全です。
同時申し込みしても通りやすいカードの特徴
同時申込みに強いカードには共通点があります。
審査が柔軟な傾向のカード
- ネット系(楽天カード、PayPayカード)
- 小売り系(イオンカード)
- 携帯キャリア系(au PAYカード)
- 独自審査のある会社
これらは「支払い実績」や「内部評価」を重視する傾向があります。
同時申し込みしてはいけない組み合わせ(危険カード)
フリーランスが同時申込で最も落ちやすいのは以下の組み合わせです。
NG組み合わせ例
- 三井住友NL+JCB W
- エポスゴールド+三菱UFJニコス
- アメックス+Visa系
- ダイナース+アメックス
- 銀行系+銀行系(最も厳しい)
銀行系カードは審査が厳しいため同時申込は不利になります。
フリーランスに最適な「同時申し込みの枚数」
複数申込みをしたいフリーランスにとって、もっとも重要なのは「申込み枚数を間違えないこと」です。枚数を間違えると、すべてのカードに落ちる可能性があります。
最適な申込み枚数の目安
| 状況 | 推奨枚数 |
|---|---|
| 信用情報が綺麗・遅延ゼロ | 2枚まで |
| 過去に軽い遅延がある | 1枚のみ |
| 無収入期間がある | 1枚のみ |
| 直近3ヶ月以内に申込み履歴がある | 0枚(期間を空ける) |
| 初めてカードを申し込む | 1〜2枚 |
フリーランスは信用情報が審査の中心になるため、 3枚以上の同時申込みは確実に不利 です。
審査に通りやすい「申込みの順番」
複数同時申込みをする場合、カードの難易度によって順番を調整することが重要です。
正しい申込み順
- 楽天カード/PayPayカード(最も柔軟)
- イオンカード/au PAYカード(ほどよく柔軟)
- 三井住友カードNL/JCB W(標準審査)
- 銀行系・ステータス系カード(最後)
同時申込みをする場合は、
難易度の低いカード2枚 → 難易度高め1枚を後日にする
こうした工夫が審査通過率を大きく高めます。
同時申し込みを成功させた実例
ここでは、フリーランスが実際に成功したパターンを紹介します。
ケース①:開業2年目ライター(年収300万円)
- 申込みカード:楽天カード+PayPayカード
- 信用情報:遅延なし・利用率20%
- 結果:2枚とも即日可決
理由: 審査が柔軟なカードを選んだことで、同時申込みでも問題なし。
ケース②:在宅デザイナー(年収450万円)
- 申込みカード:三井住友NL、楽天カード
- 信用情報:過去2年遅延ゼロ
- 結果:楽天カードは可決、三井住友NLは時間差で可決
理由: 先に柔軟な楽天が通ったため、信用情報の「負債総額」が確定した状態でNLが審査できた。
ケース③:副業フリーランス(会社員+個人収入)
- 申込みカード:イオンカード、JCB W
- 結果:イオンは可決、JCBは否決
理由: 会社員属性でも、同時申込みの組み合わせが悪いと落ちることがある。
同時申し込みで避けるべき危険な行動
同時申込みをするとき、絶対にやってはいけない行動があります。
NG行動一覧
- 同日に3枚以上申込む
- 銀行系カードを同時に複数申込む
- 申込期間の間隔が短すぎる
- 利用率80%以上の状態で申込む
- 収入を低く申告しすぎる
- 家族収入を使えるのに記載しない
どれか一つでも当てはまると、審査は一気に不利になります。
審査落ちを回避するための行動ステップ
複数申込みをする前に、以下を必ずチェックしてください。
ステップ1:信用情報を確認
最低限、以下はクリアすること:
- 過去2年遅延ゼロ
- 利用率50%以内
- リボ残高がない
- 短期の多重申込の記録なし
ステップ2:カード利用率を調整
利用率は審査で最も重要です。
- 理想は30%以下
- 無理でも50%以下に調整
- 可能なら繰上げ返済で残高を減らす
ステップ3:収入証明を整える
フリーランスが複数枚を申し込む場合、収入証明が非常に重要です。
準備すべき資料
- 確定申告書
- 直近6ヶ月の入金履歴
- freee/マネーフォワードのレポート
ステップ4:申込み日を近づけすぎない
完全同時ではなく、
- 1〜3日ずらして申し込む
- 柔軟カード → 標準カードの順番にする
これだけで審査通過率は大きく変わります。
ステップ5:無収入期間がある場合は1枚に絞る
無収入期間があると、多重申込みはほぼ通りません。
- まずは楽天カードなど柔軟な1枚
- 実績ができたら別カード
これがもっとも堅実です。
フリーランスが同時申し込みを成功させるためのまとめ
フリーランスが複数カードを同時申し込みするときは、
戦略的に申し込めば成功し、戦略を誤れば全滅しやすい 特徴があります。
成功の鍵
- 申込み枚数は2枚まで
- 申込み順序を間違えない
- 信用情報が綺麗であること
- 利用率をしっかり調整
- 無収入期間があれば同時申込みは避ける
- 審査が柔軟なカードから始める
このルールを守れば、フリーランスでも複数カードを効率よく取得できます。

